宇宙産業サービスを提供するSpace BD株式会社は、衛星開発の実務を短期間で体系的に学べる教育プログラム「HURDLES(ハードルズ)」を開発したと発表した。
2026年1月より順次カリキュラムの提供が開始される予定だ。

日本政府は宇宙産業を「成長エンジン」と位置付けて、2030年代前半に市場規模を8兆円へ拡大する目標を掲げている。
将来的には約16万人の宇宙人材が必要とされており、人材不足の解消が緊急の課題だ。加えて、衛星開発プロジェクトは長期にわたり、設計から試験、運用までを俯瞰できる人材は限られている。
「HURDLES」は、内閣府が定める「宇宙スキル標準(試作版)」に準拠し、短期間で実務レベルの衛星開発プロセスを学べるプログラムだ。
学生や企業、自治体など幅広い層を対象とし、最短2週間から3か月で要求整理から設計、試験、製作までの工程を俯瞰的に理解できる。
実際の小型衛星(CubeSat)開発に用いられる設計書や試験手順書を用いることで、現場で求められる実践的スキルを習得可能である。
カリキュラムは目的に応じて複数の研修から選択可能で、受講者からは「衛星開発の全体像を掴める」「具体的な工程をイメージできる」といった高い評価を得ている。
Space BDは、日本の宇宙ビジネスを世界を代表する産業へ発展させることを目指す「宇宙商社®︎」で、創業以来、ISSをはじめとする宇宙空間の利活用支援や衛星輸送サービス、技術的運用支援を一貫して提供してきた。2025年10月時点で衛星取扱い数100件超、600件以上の宇宙実験実績を有している。
ライター:新多 るいと|Nitta Ruito


