学生が作った”手のひらサイズ”の超小型衛星『BOTAN』ミッション達成!今後はオーロラ観測や太陽フレア影響調査に

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千葉工業大学の高度技術者育成プログラムより、学生が開発した超小型衛星4号機「BOTAN」が初期ミッションを達成した。

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超小型衛星「BOTAN」の外観

「BOTAN」は、2023年4月に学部2年生が開発を開始した、10cm角・約1kgの手のひらサイズの超小型衛星(1Uキューブサット)だ

2025年9月15日にスペースX社のファルコン9ロケットで打ち上げられ、ノースロップ・グラマン社シグナス補給船NG-23号機を経て国際宇宙ステーション(ISS)に輸送。2025年10月10日にISSから放出後、地上との通信が確立され、10月17日には人工衛星局相当のアマチュア局免許が交付された。

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 ISSから放出後、LEDの点灯により起動を確認(画像提供:JAXA/NASA)

初期ミッションでは、衛星撮影画像の地上復元、APRSを利用したアマチュア無線家へのメッセージ送信、CIGS太陽電池セルの宇宙実証という3つの目標を達成。

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「BOTAN」が撮影した地球

放出直後にはLEDによる起動確認も実施され、衛星の基本機能が計画通り作動していることが確認された。これにより、本学が目指す「確実に動く衛星を作れる技術者育成」の成果が示された形だ

今後「BOTAN」は、オーロラ観測、太陽フレア影響調査、アメリカ・サウスダコタ州におけるトウモロコシ生育状況の調査、海底火山噴火時の軽石の観測、ジャイロセンサによる姿勢情報収集などの実験に挑戦し、取得データはSNSやウェブサイトを通じて公開される予定だ。

前衛星の「KASHIWA」「SAKURA」「YOMOGI」とあわせ、四機連続で初期ミッションを達成したことは、プログラムの成果を具体的に示すものである。

参照:CIGS 宇宙用太陽電池|出光興産


千葉工業大学
https://chibatech.jp/
プレスリリース

ライター:新多 るいと|Nitta Ruito

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