中秋の名月の翌日、2025年10月7日の満月は通常より明るく見えるスーパームーンだった。しかし、今年は10月、11月、12月と3か月続けてこの現象が起こる特別な年となる。

スーパームーンとは、月が地球に最も近づく「近地点」で満月を迎える現象のこと。月の軌道は楕円であるため、地球との距離が常に変化しており、近地点では約35万6000キロ、遠地点では約40万7000キロ離れている。
この差によって、満月が近地点にあるときは、通常よりも最大で14%大きく、30%明るく見える。写真で比較するとその違いは明確であり、肉眼でも輝きの力強さを感じることができる。
この珍しい連続スーパームーンは、月の満ち欠けと近地点の周期がわずかにずれていることによって生じる。およそ14回の満ち欠けでこのずれは一巡し、2025年はそのタイミングが重なる年であるため、3回連続でスーパームーンが観測できる。さらに翌2026年1月にも満月が近地点と重なり、実質的には4回連続でこの現象を楽しむことができる。

観察の最適な時間は日没直後で、東の地平線から昇る月は特に大きく見える。これは近地点による距離の近さに加え、地平線付近の月を大きく感じる視覚的錯覚の影響もある。建物や山並みを背景に撮影すれば、月の存在感が際立つ写真となるだろう。スマートフォンでも構図を工夫すれば印象的な1枚が残せるだろう。